2022.10.25

【2020年9月から】米軍基地周辺でのドローン飛行規制

基礎知識

2020年9月6日、ドローン規制法の対象となる米軍基地周辺での、ドローン飛行が、これまでよりも制限される。

具体的には、在日米軍基地15箇所について、施設周囲300mでのドローン飛行が禁止される。

ドローンを飛行させる30日前には、各基地の司令官に許可を得なくてはならず、取材拒否の可能性のみならず、取材スピードの低下が予想される。

違反した場合には、罰則が課せられる。監視の目が届かなくなることは、施設内での基地強化にも繋がる恐れがある。

基地側の権限が強化されたことにより、国民の「知る権利」が侵されるのではないかという問題も浮上している。報道機関の質問を回避し、メディアを選別してきた過去のある米軍が、取材の可否を決定できることには、不安の声も多い。

これまで、報道機関は、キャンプ・シュワブでの埋め立ての様子を工事現場の近くで撮影してきたことで、報道以外にも、違法工事が行われていないかを監視する役割を同時に果たしたきたが、今回の制限により、監視の目が塞がれる恐れがある。

同じくドローン飛行禁止区域に指定されたキャンプ・ハンセンは、射撃訓練による山火事がしばしば発生する区域であり、ドローンは、火災の様子を報道することに役立てられてきた。
防衛省は、今後も規制拡大を方針としており、他の基地取材も妨げられることが予想される。

航空自衛隊那覇基地など、全国の自衛隊基地も対象であり、基地管理者の許可を10営業日までに得なければ取材ができない。