2018年2月9日に始まった平昌オリンピック。その開会式において、無数のドローンが登場し、五輪の輪を描くなど夜空を彩りました。世界最高記録となる1,218機のドローンが平昌の空を舞い、群体飛行で光のショーを繰り広げました。
今回のショーで使われたドローンはインテル製CPUを搭載した「Shooting Star」という機体で、LEDが組み込まれた全長約30.5cm、重さ約227gのクアッドコプタータイプの軽量ドローンです。あらかじめプログラムされた軌跡に従って全機体が同期して飛行し、夜空に光のアートを表現します。これだけの数のドローンを制御するには非常に優れた機体制御と情報処理の能力が必要で、インテルの技術の高さがうかがえます。
以下はインテルが公式YouTubeチャンネルで公開されている動画で、平昌オリンピックでのフライトチームの様子などが描かれています。
インテルのドローングループのジェネラルマネジャーであるアニル・ナンドゥリが「これはまさに、テクノロジーとアートとの出会いなのです」と語っているように、非常に高いレベルの技術とアートのコラボレーションがあって初めて実現したショーだと言えるでしょう。
米New York Timesのによると、今回のドローンのショーは実際の平昌オリンピックの開会式でリアルタイムに行われたものではなく、12月に行ったリハーサルの録画映像だったということです。当初の予定では、インテルは平昌の開会式ではショーをライヴで実施する考えだったようですが、直前に「やむを得ない緊急の事情」のため断念することになったとのことです。しかしながら、インテルは改めてショーを実施する予定で、300機のドローンを夜間のメダル授賞式で飛行させる計画があるという話も出てきています。
このようにドローンの技術は日進月歩で進化しており、アート分野からビジネス分野まで、幅広いジャンルで活躍し始めています。更にドローンが身近になって、便利で面白い世の中になっていくことを期待したいですね。
2018年2月25日、史上最多の102種目が行われた平昌オリンピックが閉会式を迎えました。日本は13個(金4、銀5、銅4)のメダルを獲得し、自国開催だった1998年長野大会の10個を上回り、史上最多の大活躍でした。選手たちの活躍に心を熱くされた方も多かったのではないでしょうか。
そんな平昌オリンピックの最後を飾る閉会式のコンセプトは「次代の波」「前進するチャレンジ精神」とのことで、大会組織委員会は「共存はもちろん、互いの違いを認め合う平和のメッセージも込めた」と説明しています。そんな閉会式において、開会式続いて300機のインテル製ドローンが活躍し、平昌オリンピックのマスコット「スホラン」を光のアートで夜空に表現するなど、オリンピックの最後を彩りました。これだけのドローンが全く干渉せずにコントロールされてアートを描くのは圧巻ですね。